コミュニケーションについての雑感-11 
      共通体験も大事なベース


2月5日~6日にかけて関東の平野部でも積雪がありました。昨日の個人ブログやこのHPのトップでもとりあげましたが、そのあとさらに詳しくメッセージを2件寄せて頂きました。(私のコメント ブログでのものも一部流用します)

まずはそれを紹介します。

*うちの子は雪でテンションマックス。
なかなか家に入らなくて、久しく外で雪だるま作ったりして遊んでました。
雪の日の貴重な体験ですよねー🎵

車に乗った時には雪の中、車の窓を開けてました😅
内側に雪が積もりだして、やめてもらいました😂




まさに異世界体験だったのですね。

私にも覚えはあります。
子供の頃に住んでいた団地の目の前にお寺の竹やぶがドーンと広がっていたんです。
それが雪がふると巨大なクリスマスツリーがズラッと並んでいるようにみえて・・・・朝ベランダからそれをながめるのが好きでした。
母には「風邪ひくから中に入りなさい!」といつも叱られていましたけどね(笑)


こういう「感覚」「異世界っぽいイメージ世界」の経験って、その後何年たっても心の中に残りやすいんですよね。
それだけに、「共通の話題」として世代をこえて盛り上げりやすいんです。


もう一つのメッセージです。トトロなどの雪像などもつくった姉妹のお姉ちゃん。
小学3年生の時に担任しました。現在は他の地域で暮らしていて二児のお母さんです。


*今日私の市は2時間遅れ登校でした。
なので朝時間がある→朝遊ぶしかない!ということで家の前の公園で思い切り私も一緒に遊んできました。

こんなに雪が積もって広い公園があるのに、遊んでいた家族は4-5家族くらいでしたね。雪だるまは私たち以外に1つくらいかな。

学校では濡れてしまうからきっと友達同士で思い切り遊ぶってこともできないでしょうね。石崎小では授業潰して遊ばせてくれましたよね、今では本当に信じられないなぁー。

遊んで手足が冷たくなってしまって帰りましたが、一緒に寝転がったり雪だるま作ったり走り回って雪合戦したのは楽しかったです!

雪が降ったらまず授業しなくていいーって思ったものです。

1日の半分以上の授業は雪遊びにしてくれましたもんね。午前中の例えば2時間目くらいから4時間目まで遊べたときはとにかく嬉しかった記憶があります。

今みたいに先生が必ずしも監視していた記憶がなく、自由に外遊びを楽しんでいたなぁ〜

うちの子たちも超楽しかったー!って言ってくれて本当によかった。小さい頃の思い出として、しっかり残せたかな。




画像も数枚送られてきました。雪だるまを作ったり雪の上で寝そべったり・・・そのときの声がきこえてきそうな写真。


ここで「学校で雪遊び」というのは、それこそ関東平野部でも記録的な大雪になった時のこともさします。
投稿してくるなりランドセルをおいてまっさきに飛び出していったのはうちのクラスの面々。
さっそく倉庫からスコップを持ちだしてかまくらを作り始めました。

そこそこの雪だったら雪合戦や雪だるまもできますが、かまくらとなるとそれなりの雪がふらないと無理、ということなのでしょう。

数人でやっと一人サイズのかまくらが完成しました。

その後次々とクラスのみんなが加わって「もう少し大きいのをつくろう」ということになり、4人サイズが完成。
入れ替わり立ち代わり中に入って、それを写真にとってあげました。

その頃になると他のクラスもボチボチ校庭で遊びはじめ、やがて校庭中で子ども達や先生方が雪合戦などで夢中になって遊んでいました。(一部普通に授業をしていたクラスもありましたが)



その当時も話題になっていたのですが、よその県では学校で雪遊びをさせたら一部の親から激しいクレームがあったそうです。
「子どもが風邪をひいたらどうするんだ!」
「雪ですべって転んだら学校はどう責任をとってくれるんだ!!」

もちろん責任をとれと言われても限界があります。

そんなことが全国であいつぎ、「雪遊び禁止」の学校がどんどん増えていきました。

風邪が心配だったら、子どもらしい雪遊びを想定してタオルや着替えを持たせればいいんですよね。
硬い路面で雪による転倒は確かに危険ですが、校庭でたくさんつもった雪の上だったら、むしろ転ぶのが楽しいというのはあります。

さらに言えば、当時問題にされはじめていた「転ぶのが下手な子ども達」
体を使った遊びの体験が不足していて転ぶのに慣れていない。転んでも手をつけないから顔から地面に突っ込んで鼻を骨折する子、あるいは手をついたら簡単に骨折してしまう子が増えてきた・・・と。

あの当時ですら、そうだったのですから、今はもっと深刻でしょうね。


虫刺されや防犯などのこともあって子ども達が自然とたわむれて遊ぶ機会はますます減っています。
しかもより深刻なのは、子ども達自身が自然と触れ合えるような遊びをしたがらないこと。
これは小学生以上になるとどんどん顕著になっているような気がします。


先ほどの公園で遊んでいないというのもそうです。
ここ何年も雪が降っている時に外で遊んでいる子をほとんどみかけません。
雪だるまもこのあたりではみかけないですね。(公園はありますけど)

親が禁止しているだけではなく、子ども自身が「家の中で温かくすごしたい」「スマホやゲームをしていた方がいい」
となっている場合も多いと思います。


次回詳しく書こうと思っていますが、こうした「感覚」を通した遊びなどの体験が少ない・・・というのも、ある程度の年齢になって対人関係が苦手という一つの大きな要因になっていると思います。